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25.8.12

アリーのエチオピアウルルン滞在記♫ ~現役jaih-s運営委員が海を越え、Global Healthの今を伝える~ 第6回


皆さんお元気ですか?
日本は各地で最高記録を更新しているようですね。
エチオピアは雨季真只中。日本のように一日中降るのではなく、主に夜に2時間以上大雨が降ります。タイミングを逃すと家に中々帰れないことも・・・。

さてさて第6回目のブログは私がエチオピアでインターンをさせて頂いている、アムハラ州感染症対策強化プロジェクト(Strengthing Infetious Disease Control and Response in Amhara National Regional State/ Amhara Regional Infectious Disease Surveillance Project以下「AmRids)がどのようなプロジェクトで、私が何をしているかについてお話させて頂きたいと思います。





写真:プロジェクトオフィスの外観

エチオピアはマラリアや髄膜炎の流行地域であり、その状況を受けて1999年より政府によって「Integrated Disease Surveillance and Response (IDSR) (包括的感染症サーベイランスと対応)が導入されました。しかしアムハラ州は、マラリアを始めとする感染症が成人死亡の約52%を占め、より一層感染症対策の強化が求められてきました。そこで、「現場で機能する実践的IDSRモデルの構築」を目指し、2008年よりARidsプロジェクトが開始され、郡以下のサーベイランス機能向上に努めてきました。一方で、エチオピア政府は感染症対策に関する政策として、2009年にIDSRから「Public Health Emergency Management (PHEM)」(公衆衛生緊急マネジメント)という新しい制度へ移行させることを決定しました。PHEMでは単に疾病情報について収集するだけでなく、感染症の蔓延や自然災害のダメージからの克服を目指して、疾病やアウトブレイクに対するレスポンス(対応)にも重きを置く内容となりました。PHEMへの移行を受けて、AmRidsでもレスポンス活動の能力強化も重点に置いて活動を行っています。

PHEMが対象としている疾患は、直ちに報告すべき疾患として14疾患(ポリオ疑い、炭疽病、鳥インフルエンザ、急性水様下痢症、ギニアウオーム、麻疹、新生児破傷風、パンデミックインフルエンザ、狂犬病、重症急性呼吸器症候群、天然痘、出血性ウイルス熱、黄熱病)に加え、週間報告する疾患が7疾患(血性下痢症、マラリア、髄膜炎、回帰熱、腸チフス、発疹チフス、重症急性栄養不良)あります。 PHEMは素早い情報収集と、それに基づいた対応に重点をおき、それによってサーベイランス/レスポンスの循環を目指しています。


Amhara Regional Health Bureau (州保健局)
      
Zonal Health Office (県保健事務所)
   
Woreda Health Office (郡保健事務所) ←←←←←←←←←←← Health Center
    ↑                                   ↑
    ←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←← Health Post

エチオピアでは一般的に、州レベルから郡レベルまでをFacility-based surveillanceと呼んでおり、このサーベイランスがきちんと機能しているかを監督し支援しています。
また、村レベル以下のサーベイランスをCommunity-based surveillanceと呼んでいます。
アムハラ州では、年間医療施設利用は一人当たり0.37回という調査報告があり、感染症発生の実態把握には限界があることから、感染症の早期発見と迅速な報告の為に、Community-based surveillanceが実施されました。

私は現在主にCommunity-based surveillanceの活動をしています。

(図引用:AmRidsプロジェクト専門家)

Community-based surveillanceでは、Kebele Surveillance Officer (KSO)と呼ばれる村レベルで活動を行うヘルスボランティアが村を巡回します。KSOは各村に約20~30人おり、約1週間で25戸ほど訪問しています。感染症の疑いがある地域住民がいた場合、その住民を村に設置されているHealth Post(診療所)へリファーします。その後、*Health Extension Worker (HEW)Health Postで診断、薬の供与を行います。Health Postで診断できない場合、上位機関となるHealth Centerにリファーします。報告も同じ様に、KSOHEWsHealth CenterWoreda Health Officeという順番で行われます。AmRidsでは、この報告がしっかり行われているか、KSOの月例ミーティングでどのようなことが話し合われているか、Health CenterHEWsの間でしっかり情報共有が行われているかなどを監督しています。
*Health Extension Worker: 2004年よりエチオピア政府がHealth Extension Program(HEP:コミュニティレベルの保健サービス拡充を目的としたプログラム)を開始し、プライマリー・ヘルスケアシステムを強化・拡大の為に全てのHealth Postに教育を受けたfemale Health Extension Workers (HEWs)を配置しています。


KSO
   
KSO月例会の様子

AmRidsが始まって4年半が過ぎました。地域住民がこのサーベイランスシステムによって利益を得ているかどうかは、日々同じ生活をしている地域住民にとって経時変化が感じにくく、体感しにくいかもしれません。しかし現在私はプロジェクト活動の一環として、KSOの活動が地域住民にどのような利益を受けているかについてインタビュー調査をしています。まだ調査は始まったばかりですので、どのような地域住民の「生の声」が聞けるかはわかりませんが、KSOの活動が地域住民の健康に役立っていると私は信じています。

~おまけコーナ~
エチオピアの音楽で有名・・といえば、Teddy Afro. 彼の新曲が発売されるとラジオでもレストランでもどこでもその曲が流れます。4月に新曲が発売されて以降、今でもあきることなく聞いているエチオピア人はすごいなと思います。





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