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15.3.12

【書評】日本の医療 統制とバランス感覚 池上直己他著


今回は長崎大学3年、藤田雄也さんに書いて頂きました。
「日本の医療 統制とバランス感覚」を紹介いたします。

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-書評-

日本の医療について、この上なく客観的に書かれた1冊。
さらに、1つの立場からだけでなく医師や政治家、患者など複数
の立場から日本の医療について考察している点が非常におもしろい。
また、日本が歩んできた医療の歴史から始まり、医療保険制度や
医療費抑制の仕組み、医療の質など幅広いテーマを扱っており、
本書に載っている内容は日本の医療について語る上で最低限
知っておくべき内容である。かつて発展途上国であった日本の
医療について知ることは、現在の発展途上国の医療をいかに
行っていくかを考える糧になることは間違いない。国際保健を志す
者たちへ1度手に取ってもらいたい1冊である。
なお、本書は1996年に執筆されてから改訂されておらず、最新の
内容については含まれていない。今後改訂版が出版されるのを
期待したい1冊でもある。



【書評】世界を救う7人の日本人 池上彰著


今回は旭川医科大学3年、別所瞭一さんに書いて頂きました。
「世界を救う7人の日本人」を紹介いたします。



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-書評-

Jaih-s official blogをご覧の皆様!はじめまして!7期前半運営委員(合宿担当)旭川医大3年の別所瞭一です!!

書評・・・どんな本を皆さんに紹介すればいいのか・・・。尊敬する医療者の自伝?世界の子供たちの笑顔の写真集?どれも素敵な本ばかりですが、今回はこちら↓
【世界を救う7人の日本人  池上彰 編・著  日経BP社  2010】
を紹介させていただきます。(ちなみに、「世界の傑作ジョーク集」みたいなのも候補に挙がっていたのですが。ベタな感じですみません。)

~どんな本?~
題名の通り、保健医療のみならず、教育やインフラ整備なども含め「国際協力」の第一線で働く7人の専門家が池上氏の質問に答えていく対談形式がメインです。登場する専門家のラインナップと軽い内容の紹介は以下の通り。
1:沖大幹氏(東京大学生産技術研究所教授)
→水問題の専門家
2:宍戸健一氏(JICAスーダン事務所長)
→復興支援の専門家
3:藤田則子氏(国立国際医療センター 国際協力部)
→保健医療の専門家
4:坪井達史氏(ウガンダ在住JICA専門家)
→食糧支援の専門家
5:原雅裕氏(JICA客員専門員)
→教育の専門家
6:宮司正毅氏(JICA客員専門員)
→教育の専門家
7:緒方貞子氏(JICA理事長)
→難民問題の専門家

7人とも本当にプロ意識の高い方々ばかりで、彼らが自分のフィールドでどんな支援・協力を行ってきたかの一端を知るだけでも興味深いですし、胸が躍ります。

しかし、この本はただ単に国際協力の分野で活躍している人の紹介にはとどまりません。

~この本のオススメPoint!!~

以前、僕が国際保健の分野に興味を持ち始めた頃、家族や友人にこういわれたことがあります。「いやいや、日本ですら医療者も足りないし高齢化とかで大変なのに、何故このタイイミングで国際協力?」「ODAってお金の無駄遣いじゃない?」

「うっ、そういわれても・・・。だって・・・興味があるから・・・。」
と僕はそのとき答えに詰まってしまいました。

このblogを読んでいる方の中には、同じような経験をお持ちの方が少なくないと思います。

本書では、TV等でわかりやすいニュース解説でおなじみの池上氏が、「国際協力のビジネスとしての潜在的な可能性」や「途上国の問題が日本の問題とどうつながっているか」。
「国際協力のさらなる魅力」について、ホントにわかりやすくインタビューの中に落とし込んでくれています。さすが池上さんです。

「国際協力の可能性」や「国際協力の意義」みたいなものもっとを知りたい!という皆さんにとっては最高の入門書ではないかと思います!!

以上、おつきあい頂きありがとうございます!
書評【世界を救う7人の日本人  池上彰 編・著  日経BP社  2010】でした。

【書評】国際貢献のウソ 伊勢崎賢治著


今回は長崎大学修士1年、橋場文香さんに書いて頂きました。
「国際貢献のウソ」を紹介いたします。



-書評-


こんにちは。トレーニング合宿班の橋場文香です。
書評というのはあまり慣れないのですが、皆さんに是非読んで頂きたい一冊をご紹介いたします。


この本は、国際協力のイメージかなり変わる一冊かもしれません。
国連やNGOなど様々な経験をされていきた著者だからこそ、説得力のあるリアルが伝わってくるのだと思います。


「愛国心と、世界平和のための国際協力は、両立する」


内容は、日本人の特質を考えながら国際協力のあり方、援助のあり方を説いています。NGOとは、ボランティアとは、国連とは、ODAとは、一体何なのか。と根本的な国際貢献に関わる機関のリアリスティックな目線で書かれています。また、憲法九条を持つ日本だからこそ持つ可能性も言及しています。クリティカルな目線で物事を捉えており、国連、NGO、政府と幅広く関われられてきた著者だから述べれる、国際協力のあり方だと思います。
また、あとがきには、「人間は、社会は、絶対に自分の思い通りにならないのだ、という現実を思い知る。そういう経験を積んで、三十代になってから国際協力の道に入っても全然構わない。」という一文があり、国際協力に関わっていく若者にとっても励ましの言葉となるのではないでしょうか。


私はこの本を読んだ時、リアルの国際協力のあり方を考えた事がなかったので、新鮮な刺激を受けました。皆さんもこの本を読んで、皆さんなりの国際協力のあり方を考えてみてはいかがでしょうか。

【書評】緒方貞子ーー難民支援の現場から 東野真著


今回は徳島大学3年、小淵香織さんに書いて頂きました。
「緒方貞子ーー難民支援の現場から」を紹介いたします。

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-書評-


先日JICA理事長退任の発表があった緒方貞子氏。緒方氏は冷戦終結後の10年間を国連難民高等弁務官として難民支援の指揮を執ってきた。本書では、緒方氏がUNHCRのトップになるまでの経緯、実際に国連難民高等弁務官として立ち向かったクルド、旧ユーゴ、ルワンダ難民の問題、そして退任直後に起こったアメリカ同時多発テロとアフガン難民について、それぞれの背景と緒方氏へのインタビューが紹介されている。本書で取り上げられた出来事に関してはとても分かりやすく説明されており、「そもそもUNHCRとはどんな機関なのか」ということも書かれているため、難民問題に関する知識のない人にもとても読みやすい本となっている。

本書を読んでひしひしと伝わるのは、緒方氏の「怒り」である。現場主義を貫き、自身の目で実状を見たからこそ、目の前の人々の置かれた状況は「かわいそう」ではなく「苛立ち」だったのだろう。様々な決断を迫られる過酷な環境の中でも一貫した考えを持ち続け、行動し続けた姿にはとても勇気付けられた。そして、インタビューの中での「日本のもつ国際社会における大きな役割を認識すべき」という言葉を重く受け止め、日本の学生として国際社会に対して無関心でいてはいけないと強く思った。

【書評】世界を救う7人の日本人 池上彰著

今回は北海道大学3年、小川玲実さんに書いて頂きました。
「世界を救う7人の日本人」を紹介いたします。



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-書評-

この本の著者は、バラエティ番組などでもおなじみの池上彰さんです。
この本では世界で活躍する日本人7人について、インタビュー形式で書かれています。

本書の名前にある「世界を救う日本人」は、それぞれ
学術、医療、農業、経済、教育、行政などの世界で活躍するプロフェッショナルの方々。
彼、彼女たちが行っている国際協力についての内容、現状、将来について
とてもわかりやすく書かれています。
特に「日本ならではの国際協力」について書かれており、
日本が国際協力を行う必要性や重要性が見えてきます。
決して堅苦しくない文章で問題全体を捉えることができる本です。


冒頭で、池上さんが次のように書いています。

国際協力という言葉に対する、普通の日本人のもっとも一般的な反応は
「大切かもしれないけれども自分にはあまり関係ない」
「日本でも不況で失業者や自殺者も出しているのに、
なぜ他の国を助けなければいけないのかよくわからない」
…といったところでしょう。

そんな印象も大きく変わるはずです。


なぜ日本が国際協力すべきなのか、日本だからこそできる国際協力ってなんだろうと
考えるとき、ぜひお手にとって見ていただきたい本です。
読めばきっと自分も何かしたい!と思えるはずです。